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日常感じたことを書きたい ケアマネのブログ

日常の感じたこと書いています。

認知症のBPSD(行動心理症状)について

こんにちは ケアマネのみざいです。

認知症のBPSDについて話します。

 

認知症のBPSD(行動・心理症状)は、認知症患者が経験する行動や心理的な症状を指します。BPSDは認知症の進行に伴って現れることが一般的です。BPSDは患者本人や介護者に大きな負担を与えることがあります。

 

 

BPSDの主な症状は以下の通りです:

  1. 幻覚:視覚や聴覚などの感覚で、実際には存在しないものを認識すること。
  2. 妄想:現実とは異なる固定的な信念を持つこと。
  3. 焦燥感:内的な不安や緊張感を感じること。
  4. 無気力:興味を持たなくなり、活動やコミュニケーションが減少すること。
  5. 徘徊:目的もなく歩き回る行為。
  6. 睡眠障害:寝付けなかったり、夜中に目覚めたりすること。
  7. 過剰な叫び声や泣き声:理由もなく叫んだり泣いたりすること。
  8. 異常な食欲:食事の量が増えたり、減ったりすること。
  9. 人格変化:以前の性格とは異なる行動や反応を示すこと。

 

BPSDの原因は複数あり、脳の神経伝達物質の不均衡や環境的要因などが関与しているとされています。BPSDの症状は個々の患者で異なり、症状の程度や持続時間も異なります。

 

BPSDの治療やケアには、非薬物療法と薬物療法の2つのアプローチがあります。

 

非薬物療法:
  • 環境の整備や適切なコミュニケーションの確保
  • 音楽療法やアート療法などの創造的活動
  • 身体活動や運動
  • 安定した日常生活リズムの確保
  • 介護者のサポートや教育
薬物療法:
  • 抗精神病薬:幻覚や妄想の症状に対して
  • 抗うつ薬:抑うつ症状や不安症状に対して
  • 抗不安薬:不安や緊張感、睡眠障害に対して
  • 認知症治療薬:アセチルコリンエステラーゼ阻害薬やNMDA受容体拮抗薬が、症状の進行を遅らせることが期待されています。

 

ただし、薬物療法は副作用があるため、患者の状態や症状に応じて適切な薬剤や用量が選択されるべきです。また、非薬物療法と薬物療法は併用されることが多く、効果的なケアを提供するために、個々の患者のニーズや状況に応じた治療計画が策定されます。

BPSDのケアにおいては、患者と家族、介護者、医療従事者が連携して対応することが重要です。医療従事者は、適切な評価や治療を提供する一方で、家族や介護者に対してもサポートや教育を行うことが求められます。家族や介護者は、患者の状況やニーズを把握し、適切なケアを提供することが重要であり、自分自身のストレスや疲労のケアも大切です。

BPSDに対する理解と適切な対応が、認知症患者や家族、介護者のQOL(生活の質)の向上に寄与するとされています。

 

 

BPSDが軽減することはあのか?

認知症のBPSDを軽減することは可能です。症状の軽減には、非薬物療法と薬物療法の両方を適切に組み合わせることが重要です。

上記の内容とかぶりますが、BPSDの軽減に役立つアプローチをいくつか示します。

  1. 非薬物療法:

  ・環境調整:騒音や過剰な刺激を避け、安心できる環境を整えることが重要です。

  ・コミュニケーション:患者とのコミュニケーションを大切にし、分かりやすい言葉や身振りで伝えることが効果的です。

  ・リズムの維持:日常生活のリズムを維持し、睡眠・食事・排泄の習慣を整えることで、BPSDの軽減につながります。

  ・身体活動:適度な運動や散歩を行うことで、ストレスの解消や睡眠の質の向上が期待できます。

  ・趣味や活動:患者が興味を持つ活動や趣味を行わせることで、心の安定や自己肯定感の向上が期待できます。

  1. 薬物療法:

  ・抗精神病薬、抗うつ薬、抗不安薬、認知症治療薬などを適切に使用し、症状の軽減を図ります。ただし、副作用に注意し、医師とよく相談しながら治療を進めることが重要です。

  1. 介護者のサポート:

・BPSDへの理解と適切な対応力を身につけることで、患者の状態を安定させることができます。

・介護者自身のストレスや疲労のケアも重要であり、サポートグループやカウンセリングなどを活用することが助けとなります。

・BPSDの軽減には、患者の状況やニーズに応じた個別化されたケアが重要です。医療従事者との連携や、家族や介護者のサポートが整っていることが、 症状の軽減につながります。以下は、BPSDの軽減に役立つ追加のアプローチです。

・介護者教育:BPSDに関する知識やスキルを向上させるために、介護者向けの研修やセミナーに参加することが役立ちます。これにより、介護者は患者の状況に適切に対応できるようになります。

・家族や友人との関わり:家族や友人との交流を維持することで、患者の心の安定や自己肯定感が向上し、BPSDの軽減につながります。

・音楽療法やアート療法:音楽やアートを活用した療法は、心の安定や自己表現の促進に役立ち、BPSDの軽減に効果的です。

・良好な栄養状態の維持:適切な栄養バランスを確保することで、身体的な健康が維持され、BPSDの軽減に寄与します。

・ペット療法:ペットと触れ合うことで、患者の心の安定やストレスの軽減が期待できます。

BPSDの軽減には、これらのアプローチを患者の状況やニーズに応じて適切に組み合わせることが重要です。また、患者と関わる家族や介護者が連携し、総合的なケアを提供することで、BPSDの軽減や認知症患者のQOL(生活の質)の向上に寄与することが期待できます。

 

 

 

それではこのへんで